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材料物性学

微小な視点から材料の強度特性を明らかにすることを目的として、サブミクロンからナノスケールの微小要素およびその界面の力学挙動についての実験と解析をおこなっています。

透過型電子顕微鏡や走査型顕微鏡を用いたサブミクロン微小要素のき裂伝ぱ試験や変形特性評価試験、及び、各種力学解析により、材料の力学・強度学についてのマルチスケールアプローチをおこなっています。

教員

* メールアドレスの後ろに .kyoto-u.ac.jp を補ってください。

澄川 貴志 ( Takashi SUMIGAWA )

澄川 貴志准教授(工学研究科)

研究テーマ

ナノ・サブミクロンスケールの微小材料や要素集合体に対する実験や解析によって、その変形・破壊特性を力学的・結晶学的な観点から明らかにする研究を行っています。

連絡先

桂キャンパス C3棟c2S02室
TEL: 075-383-3619
FAX: 075-383-3619
E-mail: sumigawaアットマークcyber.kues

研究テーマ・開発紹介

ナノスケール破壊力学

近年では、スマートフォンや各種微小センサ等、ナノ・マイクロ材料による複雑な多層構造を有するデバイスが世の中に溢れています。このような構造中に存在する異種材料の境界端部(界面端)やき裂等の欠陥には,ナノサイズの応力集中場が存在しています。しかし、「応力」は、「連続体の任意の仮想切断面に作用する内力の面密度」として定義される物理量である一方、ナノサイズの応力集中領域に含まれる原子の数は数十~数百個程度であることから、連続体仮定に基づく従来の応力の概念を適用することには疑義が生じます。
本研究室では、数~数十ナノサイズの応力集中場を有するき裂や異材界面端を対象とした透過型電子顕微鏡内その場観察破壊実験と有限要素法(FEM)や分子動力学法・第一原理計算を用いた力学解析により、その強度特性を明らかにする研究を行っています。

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ナノ・マイクロ疲労

構造物の事故原因の多くは、微小な負荷が繰り返し加わることで生じる疲労破壊です。疲労き裂は、材料内部で転位群が自己組織化して特徴的な疲労下部組織を形成し、それに伴って生じる材料表面の微細な凹凸によって発生することが知られています。これらの組織のサイズは、材料寸法には依存せず、1~2 μm程度であることが知られています。しかし、ナノ~数ミクロンサイズの材料にはこれらの組織は入りきらないため、これまでとは大きく異なる疲労が存在するものと考えられます。
本研究室では、マイクロ試験片に対する世界で唯一の引張圧縮疲労試験機を開発し、超高圧透過型電子顕微鏡による観察と併せて、その疲労特性を明らかにしています。また、数十ナノサイズの材料に対する疲労試験手法も開発しており、微小材料の疲労に関する世界トップクラスの研究を行っています。

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その他の研究テーマ

上記の他にも、以下のような研究テーマに取組んでいます。

  1. ナノ要素集合薄膜の力学特性評価
  2. メカニカルメタマテリアルの力学特性評価
  3. 電子デバイス用薄膜の疲労強度特性評価
  4. マイクロ試験片を用いたマクロ材料局所の強度特性評価
  5. 強誘電材料のマルチフィジックス特性に関する力学実験およびフェーズフィールド解析
  6. グラフェンの破壊じん性評価