第3回活動成果報告会(2011.10.25)開催報告

活動成果報告会第3回は、平成22年~23年度に派遣を終了した、9名からの報告が行われた。

今年度は、京都大学・実習型夏季短期留学プログラム@カリフォルニア大学デービス校(2011.8.13~9.5)へ参加した、(工学研究科へ進学予定の)学部生への助成を行った。この留学プログラムには機械システム学コース、宇宙基礎コースから、合計6名が参加し、内、今回は2名からの報告が行われた。印象として、大学院生以上の派遣とは違って研究内容を絞りきれていないせいか、研究面の報告としては少々まとめにくそうな印象を持ったが、現地で出席したクラス、ホームステイ家族との交流、休日の過ごし方等、活き活きと報告が行われた。

第3回報告会写真3ある学生からの印象的な報告として、英語のコミュニケーション能力の向上については、受入れ研究機関での生活よりも、むしろ滞在する宿舎での他の学生、寮の管理人さんとの会話から学ぶ方が多かった。との報告があった。部屋は個室であっても、食事を一緒に摂ることで会話が生まれ、休日も一緒に出かける。というように、渡航中は研究時間のみならず、プライベートタイムをどのように楽しむ=学ぶということが、より海外派遣を充実させる一つのカギになるようである。学外で開催されるパーティーに積極的に参加することで、同様にネットワーク作りに成功してきた学生もあった。

報告会の締めくくりとして、プログラムへの希望・要望等を募ったところ、渡航中の派遣終了者が経験したトラブルや危機管理等の情報をシェアできる場所があると良い。との意見があった。派遣終了者から提出される報告書には、渡航中のトラブルを報告するページはあるが、ホームページでの公開はされていない。プログラム総括委員会では、今回の要望を受け、渡航予定者への有益な情報として無記名での公開を検討していく予定である。

第3回成果報告会写真HP表紙内容としては大変充実した報告会となったが、毎回、参加者のほとんどが、発表者または派遣予定者で構成されていることが残念である。派遣修了者からは、「派遣期間や目的の自由度の高いプログラム」であることから、短期の派遣であっても、充分な準備があれば研究成果を期待できる。普段の研究環境以外の場に身をおくことで、同じフィールドで研究する研究者の中での自分の位置を知り、自己の研究発展の可能性を探る大変良い機会に成り得る。との声をいただいている。報告会の開催については、博士課程学生を対象としたセミナー等でアナウンスを行なっているが、プログラムについてより広く周知できる場とし、より多くの方にこのプログラムを活用いただきたいものである。