日本アイラック危機管理情報

○北米:ウエストナイル熱の感染が広がっています(2012.08.27 )

現地メディアによりますと、北米においてはウエストナイルウイルスの
感染シーズン(夏から秋)に入っており、今年は発症者が例年に比べ
多数の患者が報告されていると報じられています。
CDC(米国疾病予防管理センター)の報告によりますと、8月21日の時点で
全米における発症者は1,118名となっており、そのうち41名が重症化して
死亡しています。死亡した患者のうち、髄膜炎や脳炎などによる患者が
629人、それ以外が489人と報告されています。

また、カナダ公衆衛生庁によりますと、8月11日まで に合計29人の患者
(オンタリオ州24人、マニトバ州5人)が報告されています。

今年報告された発症者数は、アメリカでウエストナイル熱の患者が初めて
確認された1999年以降では最も多くなっており、患者数の約75%が
テキサス州、ミシシッピ州、ルイジアナ州、サウスダコタ州、オクラホマ州の
5つの州で報告されていて、全患者数のほぼ半数がテキサス州であると
報告されています。また、カリフォルニア州等の他州でも感染は拡大傾向が
みられますので注意が必要です。

ウエストナイル熱はウエストナイルウイルスによる感染症で、ウイルスは
蚊を媒介として広がり、感染した場合の発症率はおよそ20%といわれおり、
過度に恐れる感染症ではありませんが、どんなものなのかは知っておく
必要があります。
発症した場合の症状は主に発熱、頭痛、筋肉痛などで、稀に(1%未満)
重症の脳炎などを起こすことがあり死にいたることがあります。一般的
には50歳以上の人が重症になる可能性が高いとされています。
有効なワクチンが無いため蚊に刺されないことが対策として非常に重要です。
ウエストナイル熱は北米だけでなく東ヨーロッパや地中海地域でも流行が
確認されています。

《安全管理》
◆蚊に刺されないための対策
・蚊が室内に入り込まないよう、滞在先で網戸が破れなくとりつけられて
いるかを確認する。蚊取り線香も有効とされています。
・外出する際には長袖のシャツ、ズボンを着て、できるだけ皮膚の露出部を
少なくする。
・流行地域では屋外にでかける場合や網戸が備わっていない建物にいる場合
には、ディート(DEET)などの有効成分が含まれている虫よけ剤を、皮膚の
露出部につける。日焼け止めを使う場合は、先に日焼け止めをつけてから
虫よけ剤を使用するほうが良いとされています。

◆早めの受診をおすすめします
・海外で熱などの症状が出たら、できる限り早く医療機関を受診する。
・帰国の際に発熱や心配な症状のある方は検疫所の担当者に相談して下さい。
帰国後に発症した場合や、症状が良くならない場合は、最寄の医療機関に
相談し、その際には、渡航先や渡航期間、渡航先での活動などについて、
医師に詳しく伝えてください。

*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*
日本アイラック株式会社
CS事業部
〒160-0004 東京都新宿区四谷3-2-1四谷三菱ビル6F
TEL  : 03-5360-1391
FAX  : 03-5360-1390
E-mail : CS@i-rac.co.jp
URL   : http://www.i-rac.co.jp
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*