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熱物理工学

本研究室では、熱力学、伝熱学、流体力学、分光学、電磁気学を基礎として、流体および固体の熱力学性質、熱輸送性質、熱ふく射性質、ならびにそれらの複合現象をナノ~マクロスケールで解明することを目的としています。また、このような基礎研究に基づいて、"ものづくり"の工学を支える数値解析技術および計測技術の開発・高度化を進めています。

教員

黒瀬 良一 ( Ryoichi KUROSE )

黒瀬良一教授(工学研究科)

研究テーマ

乱流輸送現象をベースに、燃焼流、混相流、および反応流など、環境やエネルギーの問題に関わる研究を行っている。

連絡先

桂キャンパス C3棟b4S10室
TEL: 075-383-3654
FAX: 075-383-3654
E-mail: kuroseアットマークmech.kyoto-u.ac.jp

松本 充弘 ( Mitsuhiro MATSUMOTO )

松本 充弘准教授(工学研究科)

研究テーマ

主に、マイクロスケールからナノスケールの熱・流体現象の解明と応用をめざして、大規模分子シミュレーションや流体実験をおこなっている。現在、流体相変化の分子機構や固体中のエネルギー輸送などのテーマに取り組んでいる。

連絡先

桂キャンパス C3棟b4S11室
TEL: 075-383-3655
FAX: 075-383-3655
E-mail: matsumotoアットマークkues.kyoto-u.ac.jp

若林 英信 ( Hidenobu WAKABAYASHI )

助教(工学研究科)

研究テーマ

実在表面のふく射性質とその測定法。

連絡先

桂キャンパス C3棟b4S12室
TEL: 075-383-3656
FAX: 075-383-3510
E-mail: f54863アットマークsakura.kudpc.kyoto-u.ac.jp

研究テーマ・開発紹介

反応性物質の乱流混合・反応・発熱機構

乱流中で化学反応が起こる反応乱流場は工業装置内や環境中の流れに数多く見られますが、反応性物質の混合、反応が乱流の影響を強く受けて進むため、その予測は容易ではありません。特に、急激な発熱反応を伴う乱流燃焼に関しては現象がさらに複雑になるため、そのメカニズムは十分に解明されていません。そこで、乱流混合・反応・発熱メカニズムの解明とその数理モデルの高精度化に向けた研究を進めています。

Figure1
図-1 H2/O2火炎と壁面乱流の干渉に関する数値解析

ミクロ熱・流体現象の機構

液体が蒸発する、過飽和蒸気から液滴が生成する、加熱液体中に気泡が生まれる、といった流体相変化現象はよく知られています。こうした相変化をマイクロスケールや分子スケールで調べることで、熱工学・化学工学などの基礎輸送現象の解明をおこない、またマイクロリアクターなどへの応用をめざしています。

また、固体中のエネルギー輸送も格子振動というミクロな観点から類似の手法で調べることができ、固体熱伝導の制御へとつながることが期待されます。このために、大規模な分子シミュレーションと流体実験をおこなっています。

現在、次のようなテーマについて研究を進めています:

  1. 液体の蒸発・凝縮の機構と速度論
  2. 液体への気体吸収の機構と速度論
  3. 過飽和蒸気からの凝縮相の生成過程
  4. 加熱/過膨張液体中の気泡生成
  5. 蒸気爆発の初期過程
  6. 液体中の衝撃波と気泡の干渉
  7. マイクロ気泡のダイナミクス解明
  8. 固体中の熱伝導の格子振動解析


図-2 収縮中の気泡の内部(断面図)

工業プロセスの実環境下にある表面の熱ふく射特性

高温のエネルギー装置や薄膜プロセスなどの設計の場では、伝熱とりわけふく射伝熱の評価が重要なキーの1つになります。ふく射は広い意味での光(電磁波)で、伝熱に関係するのはおもに赤外域のふく射(熱ふく射)です。この研究では、物質の表面がどのような波長のふく射をどれだけ放射し、あるいは吸収・反射するかをエネルギーに注目して調べています。

ここで、実際の工学系を構成する表面は、実験室で準備されるような清浄で安定な表面ではなく、表面反応下にある表面であって、その状態は時々刻々にも変化します。熱ふく射性質は、このような表面の変化に応じて敏感に変化します。この研究は、そのような変化のダイナミックスを実験的・理論的に明らかにするものです。

図-3には、高温大気酸化過程にあるニッケルの反射率RNNと放射率eNのスペクトルの推移を示します。この結果は、われわれが開発した広波長域高速ふく射スペクトル測定装置によって測定したものです。その装置は、いま世界のNo.1のものです。

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図-3 高温大気酸化過程にある金属の反射率と放射率のスペクトルの推移