メカトロニクス

機械システムの高度知能化を目指して

情報技術が発達した現代社会でも、我々が物理世界に住む限り機械システムの重要性は変わりません。それどころか、ロボットなどのような知能機械システムの出現が我々の生活形態を大きく変える可能性すら秘めています。

また、ロボット以外にも我々の周りの機械システムの多くがセンサやコンピュータと融合して高度化・知能化しており、今後この方向での進化はますます進むことでしょう。

本研究分野では、機械システムのさらなる高度化・知能化をめざして、ロボット工学、バーチャルリアリティ、メカトロニクス、機械システム制御などの分野における理論的ならびに実験的研究をおこなっています。

教員

* メールアドレスの後ろに .kyoto-u.ac.jp を補ってください。

遠藤 孝浩 ( Takahiro ENDO )

遠藤 孝浩准教授(工学研究科)

研究テーマ

ハプティックインタフェースとその応用に関する研究、柔軟メカニカルシステムの制御やロボット群の分散制御に関する研究を行っております。特に、触力覚提示が可能なハプティクスの実現、ハプティックインタフェースを用いた運動学習、高操作性・高作業効率を期待できるロボットの遠隔操作システムの研究開発、偏微分方程式に基づいた柔軟構造物の制御が最近の研究テーマです。

連絡先

桂キャンパス C3棟d1S15室
TEL: 075-383-3595
FAX: 075-383-3595
E-mail: endoアットマークme

研究テーマ・開発紹介

Rescue Robot System -国際救助隊『サンダーバード』の実現-

「2050年までにITとロボット技術を基盤とした国際救助隊『サンダーバード』を実現する」というスローガンを掲げ、災害やテロの際に現場や要救助者の情報を収集するレスキューロボットシステムの開発を行っています。例えば、細長い体幹を生かして倒壊家屋内などの狭隘地に進入するヘビ型ロボットや、瓦礫や階段などの不整地を踏破するクローラ型ロボット、脚型ロボットなどの開発を行っています。さらに、これらのロボットの遠隔操作を支援するインターフェースや自律制御手法に関する研究を行っています。

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Biologically Inspired Robots and Swarm Intelligence-生物の運動知能の理解とロボットによる実現-

生物の運動知能の解明とロボットによる実現を目標に、ヘビ型ロボットやペンギンロボットなど生物規範型ロボットを研究開発しています。また、フェロモンにより他のロボットとコミュニュケーションし、餌を協調運搬するアリを模倣したロボットを研究しています。さらに、3本の脚を持つモジュールが結合分離再構成して多様な環境に適応する3脚モジュラーロボットの研究を行っています。

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Dynamics Based Control -物理法則に合った制御-

システムのもつ力学的本質をうまく抽出したモデル表現を導き、そのシステムに固有のダイナミクスを巧みに利用したダイナミクスベースト制御系を構築します。複雑なシステムの本質をついた簡単な制御系の構築を目指し、形状可変ロボットやマルチコプターなどの制御を研究しています。さらに、複数ロボットのフォーメーションなどを対象に、未来のシステムの挙動を予測しながら高精度な制御を行うアルゴリズムの研究を進めています。

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-Human-Centered Interface -人間中心型のロボット操縦インターフェース-

人がロボットを遠隔操縦する際の負担を軽減することを目的としたヒューマンセンタードインターフェースの研究を進めています。例として、ロボットに搭載されたカメラの過去の画像内にロボットのCGモデルを重ねた仮想的な俯瞰視点画像を提示することにより、操縦者がロボットの周囲の環境を把握するのを支援するインターフェースを開発しています。また、脳波や筋電などの生体信号を用いてロボットを操作するインターフェースなどの研究も行っています。

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