日本アイラック危機管理情報

○カンボジア:カンボジア南部で子どもに発生している病気について(2012.07.10)

今月初め以降、WHOが公表した情報によりますと、カンボジアでは
4月から7月5日までの間に、カンボジア南部を主として59人の子どもが
原因不明の病気にかかり、うち52人が死亡(60名を超えるとの報道もあり)
したとの報告がカンボジア保健省からありました。
これを受けてWHOは病気の原因と発生源を特定するため、関係諸機関
とともに調査を行っています。

調査の結果はまだ出ておらず継続して行われていますが、プノンペンの
小児病院に入院した罹患者は、高熱、呼吸器症状、神経症状といった
症状が共通し、特定された患者の年齢は3か月から11歳で大部分が3歳
未満、その多くは入院後24時間以内に死亡したと報告されています。

7月9日の検査結果によりますと、検査された検体のうち多くの割合で
手足口病を起こすエンテロウイルス71(EV71)が陽性となり、一方でH5N1等
のインフルエンザウイルス、SARSコロナウイルス、二パウイルスは陰性
でした。EV71は一般的に重症の合併症を起こすことがあるウイルスですが、
まだ原因が特定された訳ではなく、引き続き調査が行われています。

手足口病は子どもに一般的にみられる感染症で、通常は軽症で自然に
治る病気です。しかし、EV71などのエンテロウイルスによって起こることも
あり、この場合には重症な合併症を引き起こし死亡することもあります。
主に10歳未満の子どもが感染し、5歳以下の小児の場合は症状が悪化
することが多いとされています。
感染から発症までの期間は3~7日で、発熱が1~2日間続き、通常は
食欲低下、だるさ、のどの痛みを発症します。感染は鼻水・咳・唾液のほか
水ぶくれから出る分泌物や便などを介して人から人に感染します。

現在のところ今回のカンボジアの感染症は12歳未満の子どもに感染が
みられるのみで、WHOや厚生労働省、外務省からカンボジアへの渡航を
控える等の注意情報は出ていませんが、現在カンボジアへ職員や学生
を派遣または派遣を予定している大学は、このような感染症があることを
周知させ、現地での健康・衛生管理を徹底されることをおすすめします。

《安全管理》
・患者やその関係者との接触を避けること。
・手洗い、うがいの励行
・海外滞在中や帰国後に、気がかりな症状が出た場合には、すぐに
医療機関を受診し渡航した地域や滞在中の行動などについて医師に
相談する。
・カンボジアから帰国の際に熱やその他症状がある場合は検疫所
に申し出る。

○在カンボジア日本国大使館 Ambassade du Japon(プノンペン)
住所: No.194, Moha Vithei Preah Norodom, Sangkat Tonle Bassac,
Khan Chamkar Mon, Phnom Penh, Cambodia.
(P.O.Box No.21 Phnom Penh, Cambodia)
電話:(市外局番023)217161~4
国外からは(国番号855)-23-217161~4
FAX:(市外局番023)216162
国外からは(国番号855)-23-216162

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